メンズエステを開業する時の物件の借り方と注意点

需要の増加に伴って利用者が増えているエステ業界では、転職などを経て新規に事業を始める人も増加しています。エステサロンを始めるには、サービスを提供するための店舗の確保が必要となりますが、他業種に比べて難しいのは否めません。

そこで今回は、メンズエステ用の物件の借り方や事前の準備、注意点について分かりやすく解説していきます。

メンズエステは本格的な毛穴洗浄をしたい人におすすめ

業界に理解のある不動産会社を選ぶ

エステ業界で新規事業を立ち上げるに当たって、最初の物件選びで壁にぶつかる人も少なくありません。物件選びが難航しやすいと言われる理由の一つに、世間が抱いている業界に対する間違ったイメージがあります。美容関連の中でもメンズエステは歴史が浅いため、認知度がそれほど高くありません。

世代によってはエステは水商売だと間違った印象を抱いている人も多いのが実情です。地域密着型の中小規模の不動産会社は、地元住民との関係を重視する傾向にあります。エステの開業目的で賃貸契約を申し出た時に、地元住人からのクレームを懸念して、不動産会社に難色を示されるという事例は少なくありません。

最初からエステ関連はNGというスタンスで、事業計画やサービス内容についての説明に聞く耳を持たずに門前払いされることもあります。物件の借り方のポイントとしては、美容業界に対する間違った認識や偏見を持たず、メンズエステの開業に理解を示してくれる不動産会社を選択することが基本です。

サービス内容も含めた条件の選定

一口にメンズエステと言っても、提供するサービスで必要な設備からお店の規模まで細かく違います。漠然としたイメージで見切り発車的に行動に移すといつまで経っても物件は見つかりません。店舗用賃貸物件はスペースが広くなるほど、家賃を含めた維持費が高くなります。

若い世代を中心に利用する人が増えているとはいえ、全てのお店が成功できるとは限らないのが実情です。小さい店舗からスタートして、徐々に事業を拡大していくことがビジネスの基本になります。サービス、設備も含めて具体的にイメージ作りすることから始めなくてはいけません。

直接足を運んで確認をする

時代の移り変わりの中で、物件を探しにインターネットを活用する人が増えています。ネットは場所や時間を選ばず、自分の好きなタイミングで探せる利便性の高さがメリットの反面、得られる情報が限られてしまうのがデメリットです。

不動産会社のホームぺージで掲載されているのは、物件の広さや所在地といった簡易的な情報、数枚程度の外観や内装写真に限定されます。できる限りマイナスの内容は控えて、借り手にとって魅力的な情報を多めに発信することは商売の基本です。

ホームページに掲載されている情報だけで判断をすると、契約後に描いていたイメージと違って後悔に繋がることもあります。事前に内見をして自分の目で確認することは、賃貸物件を利用する上で欠かせない作業の一つです。

利用者の目線に立って周辺環境をチェックする

内見は店舗だけでなく、周辺環境も大事なチェックポイントの一つです。飲食店を始めとした顧客にサービスを提供する業種では、駅やバス停といった公共交通機関からの所要時間が重要になります。エステ業界の場合、アクセスのしやすさに加えてお店の入りやすさも意識しなくてはいけません。

メンズエステの利用者には、通っていることを他の人に知られたくないと考える男性客もたくさんいます。駅から近い場所は利便性が高い反面、お店の入退店で人の目に触れやすいのがデメリットです。アクセスの良さを重視して駅前の物件を選んだにもかかわらず、人が集まらず失敗に終わるメンズエステもあります。

逆に一見すると不便で苦戦しそうに感じられる、駅から少し離れた閑静な住宅街などのエリアが、入りやすさで人気店になる例も少なくありません。メンズエステは利用する人の気持ちになって場所を選ぶことが成功に繋がります。

賃貸契約時のチェックポイント

希望する条件に当てはまる物件が見つかったら、契約手続きに移ります。契約をする時は書類にサインをする前にいくつかのチェックポイントに目を通さなくてはいけません。まず基本となるのが契約期間です。賃貸契約は物件ごとに期間が異なります。

住居用の物件は2年が一般的ですが、事業目的の場合には5年などの長期契約ができるケースも少なくありません。期間後も継続して利用をする場合には、月々の賃貸料とは別に更新料を支払うことになります。短期で利用をすると更新料は大きな負担となるので、契約が短いと感じたら交渉するのも一つの手です。

トラブル発生時の対処法についての確認も重要になります。雨漏りや火災などが起きた時の保険適用の有無など、契約に記載されている条件に目を通して、疑問に感じる点はその場で解決することが大切です。

より良い物件を探すコツ

物件探しで不動産会社に相談に行く時は、タイミングも重要になります。不動産業界は1年を通して時間に余裕ができる閑散期と利用者が集中する繁忙期があります。新年度のスタートで賃貸を利用する人が増える春シーズンは、不動産会社にとっての稼ぎ時です。

問い合わせや内見の依頼が集中して人手が足りなくなるため、事業目的の賃貸探しは後回しにされることも珍しくありません。相手を選べる有利な状況なので、細かい条件などを提示すると、つっけんどんな態度で断られることも多いのが実情です。

逆に利用者が少ない閑散期は、時間と人手に余裕があるので親身になって対応してもらいやすいと言われています。契約に繋げるために積極的に値段交渉に応じる、細かい条件を提示しても嫌な顔をせずに受け入れてくれるなどメリットは多めです。

開業する時期にこだわりがないのであれば、不動産会社の利用は閑散期が狙い目と言えます。

信頼できる連帯保証人を用意する

賃貸契約を結ぶ時は、物件の利用目的に関係なく保証人を立てることが義務付けられています。保証人とは、物件の契約者が賃貸料を支払えなくなった時に代理弁済をする人のことです。不動産会社にとって万が一に備えた保険と同じなので、年齢や社会的立場に関係なく保証人を用意しなければ契約を交わせません。

特に収益が安定しづらいエステ関連は、家賃の支払いが滞るリスクが高いので、信頼できる連帯保証人を用意することが基本です。安定した収入を確保できている身内を連帯保証人にすると、信頼度が増して家賃が高めの良質な物件を紹介してもらいやすくなります。

メンズエステ開業のための物件を借りたいなら

女性向けのサロンに比べて世間的な知名度が高くないメンズエステに対して、偏見を持っている人は少なくありません。不動産会社も同様に、メンズエステに良くない印象を抱いているケースが多く、開業目的の物件探しと告げた途端に態度が変わることもあります。

真剣さを理解してもらうためにも、髪型を始めとした身だしなみを整えて見た目の印象を良くすることが大切です。